ドクターのミニコラム3・タイタニックと超音波。

今日の超音波技術が生まれるきっかけとなったのは、1912年4月15日に北太平洋で起こったタイタニック号沈没の事件でした。

 

大英帝国の威信をかけた新鋭船。

 

タイタニック号が、巨大な氷山に激突し、乗客・乗員1500名の命を奪った悲劇はレオナルド・ディカプリオ主演の映画にもなり、大ヒットしたのでご存じの方も多々ある事でしょう。

 

その実、この事件から世界中の科学者たちが、「海中の氷山を探知する事ができないだろうか」と海中探査に強い関心を抱き、「水中を見る事」に対する切実な要求から色々な研究が開始されたのです。

 

2年後の1914年、第1次ワールドワイド大戦カ?発し、ドイツ軍が発明したUボート(潜水艦)によって、連合国側の商船が相次いで攻撃され、沈没するという事態が起こり、「水中を見る事」に対する要求はなお大きくなっていったのです。

 

戦争が科学技術を前進させるのは、超音波技術の領域に限った事ではないのですが、この大戦中、水中聴音機.水中信号機水中超音波探信機、音響測定機などの研究が急速に進みました。

 

1915年には、超音波技術誕生の父ともいわれるフランスの物理学者ポール?ラジュバンが、世の中で初めての超音波信号の送信と受信の実験に成功し、以来、超音波技術はめざましい成長を遂げました。

 

直近ででは、工業用から医療用、普段の暮らし用品に至るまで、幅広く用いられるようになっています。